オメガのつぶやき

オメガです。日々思ったことを書いていきます。

ビニールの便利さと問題:身近な存在、環境負荷を意識

私たちの生活において「ビニール」はあまりにも身近な存在です。スーパーマーケットで買い物をするときに使うビニール袋、食品を包むラップ、雨の日に活躍するビニール傘など、数え上げればきりがありません。しかし、その便利さの裏には見過ごせない問題も存在します。

1.ビニールって何?

「ビニール」とは、一般的に「ポリ塩化ビニル(PVC)」を指します。ただし、日常的にはポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)などのプラスチック製品も「ビニール」と総称されることが多いです。これらは石油を原料として作られており、加工しやすく、防水性・耐久性に優れていることから、建築資材から衣料品、医療機器に至るまで、さまざまな場面で使用されています。

2.ビニールの魅力

①安価で大量生産が可能

ビニール製品は製造コストが低く、大量に作ることができます。そのため日用品として広く普及しました。

②軽量で扱いやすい

たとえばビニール袋は紙袋よりも軽く、コンパクトに折りたためます。運搬や保管に便利です。

③防水性・耐薬品性

水や薬品に強く、食品の保存や医療現場でも重宝されています。

3.便利さの裏にある環境問題

一方で、ビニールには深刻な環境問題が付きまといます。最大の課題はプラスチックごみによる環境汚染です。自然界に流出したビニールは分解されにくく、何十年、あるいは何百年もそのまま残ってしまいます。
海に流れ込んだビニールごみは、海洋生物に誤って食べられてしまうことも。ウミガメがクラゲと間違えてビニール袋を飲み込み、消化不良で死んでしまう例も報告されています。また、ビニール製品が紫外線や摩耗によって細かく砕けた「マイクロプラスチック」は、人間の体内にも取り込まれる可能性があり、健康への影響が懸念されています。

4.日本と世界の取り組み

日本ではレジ袋の有料化が2020年から義務化され、ビニール袋の使用削減が始まりました。また、企業や自治体でも、バイオマス素材の導入やリサイクルの強化が進められています。世界ではEUを中心に、使い捨てプラスチックの禁止や削減に向けた法律が次々と施行されています。
一方で、医療や衛生面での使用は欠かせない場面もあり、すべてのビニールを即座に廃止するのは現実的ではありません。重要なのは、必要な場面で賢く使い、不要な使い捨てを減らす工夫です。

5.私たちにできること

マイバッグを持ち歩く

レジ袋を断るだけでも、年間数百枚のビニール袋削減につながります。

②繰り返し使えるアイテムを選ぶ

ビニール傘の代わりに丈夫な傘、使い捨て手袋の代わりにゴム手袋など、再利用できる製品に目を向けましょう。

③リサイクルや分別の徹底

ビニール製品を正しく分別し、資源として再利用されるよう努めることも大切です。

最後に

私たちが当たり前のように使っているビニール。便利さに甘えるだけでなく、その先にある影響や責任にも目を向けることが求められています。「ビニールをどう使うか」は、未来の地球をどう守るか、という問いそのものなのです。